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上昇ウェッジ・下降ウェッジ:同じ向きに傾きながら狭まる形

2本の線が同じ方向に傾きながら狭まっていく形です。三角形・チャネルとの違いと、解釈が分かれる理由を見ます。

📚 チャート分析をはじめから正しく · 26/33· ⏱ 読了目安 3分 ·情報更新 2026-09-23

📋 基本情報

高値線と安値線が同じ方向に傾きながら狭まる
上昇
上昇ウェッジは、上がるほど1回に上がる幅が小さくなる
下降
下降ウェッジは、下がるほど1回に下がる幅が小さくなる
注意
線をどこに引くかで、チャネルにもウェッジにもなり得る

2本の線が同じ方向に傾きながら狭まる

ウェッジ(くさび形)は、高値同士を結んだ線と安値同士を結んだ線が同じ方向に傾きながら、だんだん近づいていく形です。2本の線がどちらも上向きなら上昇ウェッジ、どちらも下向きなら下降ウェッジと呼びます。上昇ウェッジでは下の線(安値線)が上の線より急で、下降ウェッジでは上の線(高値線)が下の線より急です。そのため価格は一方向に動いているのに、高値と安値の間の幅は後になるほど縮んでいきます。

  • 上昇ウェッジ:2本とも上向きで、下の線のほうが急
  • 下降ウェッジ:2本とも下向きで、上の線のほうが急
  • 三角形:2本の線が逆向きに傾くか、片方が水平
  • チャネル:2本の線が平行で、幅が変わらない

三角形・チャネルと何が違うのか

狭まっていく形という点で、ウェッジは三角保ち合いに似ています。違いは線の傾く向きです。対称三角形は高値線が下がり安値線が上がって一点に集まり、上昇三角形・下降三角形は片方の線が水平です。ウェッジは2本の線がどちらも同じ側に傾くので、幅が狭まっている間も価格は一方向に動きます。チャネルとの違いは幅です。トレンドラインとチャネルの記事で扱ったチャネルは2本の線が平行で幅が保たれますが、ウェッジは後になるほど幅が狭まり、いずれ2本の線が交わります。

上昇ウェッジ:上がりながら勢いが弱まる形

上昇ウェッジは、高値も安値も切り上がるものの、高値の切り上がる幅が安値の切り上がる幅より小さい形です。新しい高値を付けるたびに少ししか上に伸びず、押しはだんだん浅くなって値幅が狭まります。教科書はこれを上がる力が弱まっている姿と読み、下の線を終値で割り込んだときに形が完成したと見なします。下抜けたあとの目標値としては、ウェッジが始まった価格帯まで戻るとする説明と、ウェッジの入り口の幅を下抜けた地点から測る説明が、どちらも使われています。

高値線安値線下抜け
例: 上昇ウェッジ。高値も安値も切り上がるが、安値線のほうが急に上がるため幅が狭まり、下の線を終値で割り込む。

下降ウェッジ:下がりながら下げ幅が縮む形

下降ウェッジは、上昇ウェッジを上下逆さにした形です。高値も安値も切り下がりますが、安値の切り下がる幅が高値の切り下がる幅より小さくなります。新しい安値を付けるたびに少ししか下に伸びないという意味なので、下げる力が弱まっている姿と解釈されます。教科書は上の線を終値で超えたときを完成と見なし、それまでは依然として高値と安値が切り下がる下落の流れと見ます。上に抜ける前に下の線を割り込んで下落が続くこともあるので、形だけを見て反発を既定路線とみなすのは難しいところです。

高値線安値線上抜け
例: 下降ウェッジ。高値も安値も切り下がるが、高値線のほうが急に下がるため幅が狭まり、上の線を終値で超える。

トレンドの終わりなら反転型、途中なら継続型

ウェッジは、どこに現れたかによって呼び方が変わります。長い上昇の終わりに出た上昇ウェッジはトレンドが変わる反転型に、下降トレンドの途中の戻りが上昇ウェッジの形なら下落が続く継続型に分類します。下降ウェッジも、長い下落の終わりなら反転型、上昇トレンド中の調整なら継続型です。どの場合も、教科書が典型として挙げる抜ける方向は同じです。上昇ウェッジは下へ、下降ウェッジは上へです。変わるのは、その抜けをトレンドの転換と見るか、もとのトレンドへの復帰と見るかです。

  • 長い上昇の終わりの上昇ウェッジ:反転型
  • 下降トレンド中の戻りの上昇ウェッジ:継続型
  • 長い下落の終わりの下降ウェッジ:反転型
  • 上昇トレンド中の調整の下降ウェッジ:継続型

形の判定は線の引き方しだい

ウェッジかどうかは、結局のところ線をどう引くかにかかっています。ヒゲの先を結ぶか実体の端を結ぶか、どの高値と安値を選ぶかによって、同じチャートが平行なチャネルにも、狭まるウェッジにも、片方が水平な三角形にも見えます。線ごとに2回以上触れて初めて線と認め、3回目の接触があればより重く見るという慣習がありますが、触れたという判定からして人によって違います。サポート・レジスタンス自動検出ツールが左右5本より高い高値をスイングハイとして拾うように、点を選ぶルールを先に決めておけば、都合のよい点だけを選んで結ぶことは減らせます。ただし、このツールが引くのは水平の価格帯なので、傾いたウェッジの線を代わりに引いてくれるわけではありません。

出来高の説明と抜けの確認

教科書は、ウェッジが狭まる間は出来高が減り、線を抜ける足で出来高が増える姿を典型として挙げます。ただ、値幅が狭まるにつれて取引が減るのはボックス圏や三角形でもよくあることなので、出来高の減少だけでウェッジの抜ける方向は分かりません。抜けの判定は、ほかのパターンと同じ問題を抱えています。ヒゲで一時的に抜けてから線の内側で引ける場合があるため終値で見る人が多く、確認を長く待つほど動きの前半は過ぎ去ってしまいます。この点は、ブレイクとダマシの記事で詳しく扱います。

よくある誤解

最もよくある誤解は、上昇ウェッジという名前が付いた瞬間に、下落が予定されているかのように読むことです。抜ける前の上昇ウェッジは依然として高値と安値が切り上がる上昇の流れであり、最後まで狭まったあとに上へ抜けたり、横ばいのままうやむやになったりすることもあります。また、すでに動きが終わったチャートでさかのぼって探すと、ウェッジはほとんどいつも当てはまって見えます。この講座でバイナンスの足を使って実際に測った統計にはウェッジが含まれていないので、形の典型的な解釈を知ることと、その解釈がどれほどの頻度で当たるかは、別の問題として分けておくほうが正確です。チャート予想クイズでウェッジのように見えるチャートが出てきたら、抜ける方向を先に決めておき、隠された足と照らし合わせるやり方で練習できます。

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